第1話 「恐怖のスピーチ」
憧れの国内リゾート挙式をしたAさん夫妻。式も無事に終わり、Aさん夫妻はそれぞれ披露宴に向けて控え室で準備中でした。そこに司会者から相談された私がAさん(新郎)の元に行ったときのお話です。
「披露宴の途中でいただいた電報をご紹介するのですが、この電報は読まない方がよいのではと、司会の方から相談受けまして・・・」と一通の電報をAさんにお渡ししました。するとAさんの顔がだんだん青ざめていったのです。
実はその電報、Aさんの元カノからのもので、自分がどれだけAさんを愛しているか、今結婚するとあなたは不幸になってしまうという内容で書かれていました。
Aさんは恐怖で戸惑っていましたが、新婦に知られる前に電報のことをこっそり知らせてくれた私や司会者に何度も何度も頭を下げ、感謝していただきました。それから無事、披露宴も始まり、お二人の幸せな時間が過ぎていきました。
そして、本当の恐怖はここからでした。
友人からのスピーチで司会の方が名前を呼んだとき事件は起きたのです。
名前を呼んでもスピーチをする友人が登場しない。周りのゲストたちもザワザワ・・・キョロキョロ・・・・。
なんと、司会の方が呼んだのはAさんの元カノの名前。
実は電報が読まれないことを察知した元カノが披露宴直前に「サプライズでお二人にスピーチします」と友人と偽って自分の名前に差し替えるよう連絡していたそうです。そんなこととは知らないAさん。凍り付いたAさんは新婦に「誰なの?」と聞かれ、苦し紛れに「幼馴染で披露宴には呼んだんだけど、用事ができて帰ったみたい」となんとか彼女を丸め込めたそうですが、Aさんにとって特別な国内リゾート婚になったに違いありません。
サプライズ的な計画をされそうな方は、お気をつけ下さい。
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