ちょっといい話01 「パパって呼ばないで」

ガーデンウェディングを行なわれたMさん夫妻。普通とは少し違う式が挙げたいとの要望でした。実は新婦が2回目の結婚式。できればお子さんと3人で上げたいとのことでした。


お子さんはまだ幼稚園の女の子。打ち合わせの時も、新郎を「おにい!おにい!」と呼んで、仲良く話したり、追いかけっこしたりして、新婦に「こらー!」っと怒られてたのが印象的でした。(怒られていたのは新郎と女の子)

式の進行もお子さんに合わせたり、2回目で遠慮がちな新婦に合わせてたりと、新郎が様々な要望を私に投げかけてきました。その中でもガーデンウェディングの提案は「嫁も子どもも思い出になりますね」と喜んでいただきました。


打合せ時には毎回3人で来られて、その仲睦まじい姿を何度も見て、私も心を癒やされていました。ただ、気になっていたのは天気。雨が降っても対応できる用意はしていたのですが、なんとか晴れた式場で3人の笑顔を見たい!そればかり願っていたのですが・・・予報では前日から雨模様。


しかし、当日、昨日までの雨が嘘のように晴れ上がり、絶好のガーデンウェディング日和!

スタートから神様がこの2人・・・いや3人を祝福してくれているのだろうと感じました。私も心でガッツポーズ!


式も始まり、新郎新婦が入場すると2人の真ん中で手をつなぎ、笑顔で歩く女の子。今回は3人での登場でした。

座る席も2人の間。メインテーブルには3人の微笑ましい姿が。

親族やゲストから暖かい拍手や「おめでとう!」の声を投げかけられて、新郎新婦より喜んでいる女の子。そばで見ている私は、まだまだ早いのに〜目頭に熱いモノが〜!


スピーチ、ケーキ入刀などなど式もスムーズに進行し、天気も良好!笑顔も良好!

そして、新婦の手紙が終わった時に娘さんと私だけが知っているサプライズが始まりました。

それは、娘さんからのお2人へのお手紙。


「それではここで○○ちゃんより、お2人におめでとうのお手紙を読んでいただきます」


と、司会の方がいうと新郎新婦は立ち上がり、キョロキョロと娘さんを探していました。

すると後ろから2人の間に入って、短いお手紙でしたが、一行一行、ゆっくり、大切に読んでいました。


「あーダメ〜泣きそう」私は仕事も忘れるそうな思いでハンカチを手にしました。と、思ったその時。


新郎を自分の背丈までもってきて、話かけていました。そして、「パパ、大好きだよ」の一言が・・・・。


その瞬間、新郎新婦、私、そして会場の親族、ゲストの目から大量の涙が!!!

「パパって呼ぶなよ〜〜。うれしくて涙が止まらない〜。」その言葉がまた涙を!!!

娘さんは沢山の大人達が泣いているのを不思議そうに見つめ、みんなに笑顔を振りまいていました。


私にとっても、3人にとっても本当に思い出になる結婚式だったと思います。でも、帰られる時はまた「おにい!おにい!」に戻ってましたけどね。

それから、天気予報は当たりましたね!会場だけは大雨!どしゃぶりでした(笑)

プランナーの本当にあった結婚式の怖い&面白い話

幸せなお二人を間近で感じられるウェディングプランナーをはじめて早数年。 私が体験したリアルな出来事を少しづつ紹介していきます。 ドキドキする怖い話や心に残るいい話、鉄板の面白い話など、結婚をお考えのお二人の参考にしてください。