第3話「空席だらけの結婚式」
今回の話は私がいうのもなんですが、最初からあまり感じが良いとは言えないご夫婦のお話。国内リゾートで結婚式をされたKさん夫妻。事前打ち合わせ時から、態度が上から目線。
確かにお客様なので、それは当たり前といってはなんですが、やはり協力しあって式を大成功に導きたいというのが本音のところ。
「これをしたいんだけど?できないの?」「あなたプランナーでしょう?わからないの?」
何から何まで新婦のどこかで見た?情報?なので、説明をしてもらわないと分からない事ばかりでした。(私の勉強不足もありますが・・・)
新郎は黙ったままでうわの空。たまに携帯をいじって(携帯ゲーム?)、新婦に怒られる始末。結局、式前日の打合せまで、お二人が仲良く話されているのを見ることができませんでした。
式当日。なんとかご要望の演出を用意し、念願の国内リゾートで結婚式が挙げられるお二人。10時から教会で式がはじまるので、新婦は8時頃からドレス等の準備を。ここでもスタイリストやスタッフにを困らせていました。(ドレスがきついとか、髪のセットが痛いとか)
しかし、式の時間が近づいているにも関わらず、姿が見えるのが新婦、新婦の親、妹の4人。新婦側の親戚、友人、そして新郎側は誰一人・・・・来ていません。
心配になった新婦は、親御さんにも頼んで携帯で連絡を取っていました。話を聞くと、渋滞、迷子、友人に関しては、日にちを間違えてたと答えられたそうです。これを聞いた新婦はご立腹の様子。そんな時、タイミング悪く新郎と新郎親族到着。案の定、教会前で大喧嘩!
実は、本来式場近くの主要駅に送迎バスを手配するのですが、この新婦「なぜ、私たちがバスを手配しないといけないの?自力で来なさいよ!その分安くしなさいよ!」と送迎を断ったそうです。そのため車で来られる方が多く、かなり離れた式場だったので、渋滞や迷子といったトラブルに見舞われたそうです。交通機関を利用された方は、1時間に一本といったバスの不便さ。タクシーも捕まえれない場所。(先に説明はしていたのですが・・・)これでは式の時間に間に合いません。
仕方なく、新郎新婦の親戚、友人、会社の同僚の方達不在で教会での式が始まりました。両家合わせて10人ぐらいが教会に入り、しかも数人は着替える暇も無く普段着のまま(新郎の弟はジャージで参加)。プランナーとしていろいろ結婚式を見てきましたが初めての光景でした。
式が始まってもバージンロードを歩く新婦は不機嫌で、新郎に至ってはまさかの携帯チェック!これには神父様に注意されてましたが。祝福ムードとはほど遠い感じの結婚式になりましたが、時間も押していましたので、すぐさま披露宴に移行。
披露宴が始まっても、ゲストはまだ到着していません。友人がするはずだった受付もご両親や親族がするはめに。なんとか新郎の同僚・友人がやってきて、時間になり、80名の会場で・・・・わずか数十名の披露宴スタート。
入場は新婦の希望の演出、ゴンドラでしたが・・・・拍手も少なく、なんとも殺風景な演出です。上司も友人もきていないので、スピーチを代理で他のゲストに頼むのですが、断られる始末。その後、新郎側のゲストが何人か来たものの、披露宴会場は半数以上の空席に悲しく料理皿とグラス、引出物が置かれていました。
披露宴も終わり、ゲストを送り出した後がまた大変でした。式のお支払いの件で一悶着。ご祝儀をあてようと考えていたらしのですが、人数が人数なので費用にはまったく届かなかった様子。「新郎側の遅刻が原因なんだから費用は、そっちでもて!」「新婦側の方がゲストが少ないんだから、そっちが払うべきだ」と両家がにらみ合うほどの険悪ムード。なんとか、新郎新婦が借金して支払うことでこの場は収まったのですが、その後の両家の懇談会、2次会などはできる人数ではないのでキャンセルとなりました(もちろんキャンセル料が発生します)。新婦は最後まで「2次会には来てくれるから」の一点張りで2次会の時間まで待っていたのですが、誰一人やってきませんでした。
やはり、少し予算をくんで、送迎バスは用意していたがよかったかも?という結婚式でした。
節約するところは節約して、必要なものはあらかじめ用意しておく。いい教訓になりました。
余談ですが、新郎の友人から聞いた話によると、新婦側の友人や会社の人達たちはもともと行くきがなかったそうです。
理由は・・・・性格?やはり付き合い方は大切にしないといけませんね。
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