「宝探し」な失敗談

今回は私の失敗段です(^◇^;)

ガーデンウェディングで挙式を上げられたM夫妻のお手伝いをさせてもらったときのことです。


挙式もスムーズに終わり、新郎新婦もゲストもガーデンパーティーを楽しまれてある時間。

たまにあるのが、「○○○をどこかに忘れてきたんだけど」や「○○○を落としたんだけど」などの紛失捜索?これがガーデン内では結構大変です。

室内では案外見つかりやすい(だいたい座席やテーブルの下などに落ちている)のですが、ガーデンの様に外だと結構みなさんどこを歩いたかとかどの辺にいったとか、あまり憶えてないようなのです。


この日、私が捜索したのは、時計、携帯、ライター、荷物預かりの番号札、おもちゃの車。

もうバタバタです。他のスタッフにも料理を運ぶ時やお皿を下げる時にチェックしてもらい、手分けして捜索。せっかくの幸せな日になくし物で嫌な思い出にしてほしくないですもんね。

ちなみに落とし物(忘れ物)で多いのが携帯電話。トイレに忘れてくる方が多いんですが、あと、携帯で写真を取り終えて、近くのテーブルに置き忘れするパターンも。


今回、順調に見つかっていったんですが、最後のおもちゃの車(ミニカー)が見つかりません。お子様が遊んでいて、どこでなくしたかも、どこで遊んだかもわからないそうで(>_<)

仕方がありません。おこちゃまですもん。

結婚式の様子を他のスタッフにまかせて見てもらい、私は隅から隅まで這いつくばって探しました。その甲斐あって、なんとか噴水の水たまりの中から赤いミニカーを発見!

もう~洋服も汚れまくりです。でも、おこちゃまの笑顔が見れただけでも儲けもんですよ。


「ありがとう♥」っていってもらえました。

よかった・・・・・・・と、実はここで話が終わるわけではなかったのです。


私は一段落し、仕事に戻りながらふと、ポケットに手を突っ込み、なにか忘れているような気がしていました。

「・・・・・・・・・あっ~~~~~~!」

そうだったんです。

私は新郎新婦からあるものを預かっていたのです。

それは・・・・結婚指輪!


指輪交換の時、お二人とも少しサイズが緩かったそうで、パーティーには填めていたかったんだけど、ガーデンで落としたら心配なんので預かっていてほしいといわれていました。

私はみなさんの落とし物を夢中になって探しているうちに、今度は私が落としてしまっていました。

そんな言い訳はできません。急きょ、他のスタッフやその時の上司に話して、指輪捜索にあたりました。(ものすごく怒られました(T_T))


幸いなことにリングケースに入れたまま落としたので、ガーデン内ですぐ見つかると思ったのですが、一向に見つかりません。

すぐさま、新郎新婦にお詫びを言い、見つかるまで探しますとお伝えすると、急に新郎が立ち上がり、司会者のマイクを借り、ゲストに話しだしました。


「みなさん、本日は私たちのために集まっていただき、ありがとうございます。ここでちょっとしたイベントを開催したいと思います。」


私は新郎が何を言い出したのか不思議でした。


「そのイベントとは宝さがし!このガーデン内に私たちの結婚指輪が隠してあります。それをみなさんで探していただきます。それでは行きますよ~。よーいスタート!」


私は「えっ」と呆然にしていると、新郎新婦お二人が私の方に来て、


「今日は本当にありがとうございました。ゲストの落とした物をみなさんが一生懸命探されていたの見てました。今度はゲストに探させましょうよ!」


私は新郎新婦の優しさに言葉をなくし、その場で泣いてしまいました。


「泣かないでくださいよ~。それに楽しいイベントもできたんで (^o^) 」


ちょうどその時、ガーデンの奥の方から一人の男性が「あったぞー!」とリングケースを持ってこられました。

そしてその場でお二人に2度目に指輪交換。結婚式は大盛り上がりになりました!(見つけた方にはお二人から記念品と私どもからもプレゼントをご用意させていただきました)


今回のことで、私はゲストのことを見守る前にちゃんと自分のことをしっかりと見ないといけないと思いました。本当に勉強になった結婚式でした。

そして、優しい言葉で一大事をプラスに変え、見事指輪を見つけ出したM夫妻。

あの時、見つかってさらに泣いてしまった私の側に来られて、ニコッと笑顔を向けられたこと。本当に救われました。

一生忘れることのない失敗談です。

プランナーの本当にあった結婚式の怖い&面白い話

幸せなお二人を間近で感じられるウェディングプランナーをはじめて早数年。 私が体験したリアルな出来事を少しづつ紹介していきます。 ドキドキする怖い話や心に残るいい話、鉄板の面白い話など、結婚をお考えのお二人の参考にしてください。